20代半ばを過ぎ、社会人経験も4年目を迎える26歳。会社の将来性はもちろん、「自身の将来を考えるとこの辺りで転職しておく方がよいかな」と考える人もいるでしょう。なかには現職以外の職種も経験してみたいと考え、転職に踏み切るケースも考えられます。
しかし、26歳女性の場合は、ライフステージの変化を見据えて転職する必要があるのを忘れてはいけません。
そこで今回は、26歳女性の転職事情や転職前に考えておきたい軸と対策、未経験にキャリアチェンジする場合のポイントなどを紹介します。26歳女性で転職を考えている人はぜひ参考にしてください。
- 柔軟性が高く、社会人としての基礎もある26歳は転職では売り手市場
- 目的もなく、転職を繰り返している人は26歳であっても転職は厳しい
- 転職先を選ぶ際には、女性社員のリアルな口コミを参考にすべき
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26歳女性の転職市場からの見られ方
まずは、26歳の女性が転職市場からどのように見られるかを把握しましょう。
26歳の女性は、社会全体から見ても若手の部類に入ります。転職市場においてはポテンシャルが重視される一方で、社会人歴が4年以上あることから一定の業務経験やビジネススキル、マナーなどの基礎を備えている人材として見られます。そのため、ポテンシャルの発揮を期待しつつ、即戦力としての活躍も求められる難しい年齢でもあります。
転職市場では一般的に「第二新卒は有利」と言われますが、厳密にいうと第二新卒は25歳以下の人のことを指すため、26歳はこれに該当しません。しかし、年齢が近いこともあるため、第二新卒と同等もしくは社会人経験が少しだけ長い分、転職市場からの需要が高くなることも予想されます。
最低限の社会人経験とビジネススキルがある
26歳は大卒であれば社会人歴4年目、高卒であれば8年目を迎える年です。その間、社会人経験を積んできた26歳は、転職市場では社会人としての基本的なビジネスマナーやスキル、一定の業務経験を有していることを前提に見られます。
特にコミュニケーション能力やロジカルシンキング、問題解決力など、最低限のビジネススキルは期待されるでしょう。これらのベースがしっかりしていれば、企業ごとの業務内容や進め方を教育するだけで業務に取りかかれるため、教育コストをおさえられます。
同業種の場合は業務内容も似通ってくるので、さらに教育コストの低減が見込め、即戦力で活躍する人材としてより期待されるでしょう。
一方で、上記のようなビジネスの基礎を習得できていない場合は、「年齢に対して教育コストが高くつく」と転職市場では嫌煙されがちです。ただし、よほどポテンシャルが高いとみなされた場合は、採用される可能性も十分あるでしょう。
第二新卒ではないためやる気よりも能力重視
厚生労働省の「若年者雇用を取り巻く現状」によると、中途採用の選考で重視する項目は、「実務経験」に次いで、「コミュニケーション能力」や「熱意・やる気」が多くなっています。
この結果からは、実務経験があるに越したことはありませんが、「コミュニケーション能力」や「熱意・やる気」があれば、未経験の業種であっても転職できることが窺えます。
20代のなかでも、前半から半ばまではまだまだ柔軟性が高く、特定の企業のやり方や考え方に染まっていないため、教育次第で自社にとって有用な人材に育成できるとして、転職市場でも好評価を得やすい傾向にあります。
とはいえ、第二新卒ではないため転職では「やる気よりも能力が重視される」と考えておきましょう。20代半ばでポテンシャルと即戦力の両面を備えている年齢であっても、未経験の場合は業種・職種としては新人なので前職よりも給与などの待遇が下がる可能性は高いです。
リーダーやマネージャー候補として期待される
26歳は社会人歴4年以上と徐々に新人扱いされなくなることも多くなり、先の30代を見据えて次期リーダーやマネージャーとしての役割を期待されるようになる年齢です。
社会人として働くことにも慣れ、後輩やチーム全体を見渡す余裕もでてくる時期なので、役職的にワンステップ上がることで人間としても社会人としても成長し、より貢献してほしいという企業側の意図があるでしょう。
募集するポジションや任せたい業務などにもよりますが、企業側としては26歳に対して管理的な立場を任せたい展望を抱いていることもあります。そのため、基本的なビジネススキルのほか、臨機応変さや視野の広さ、主体性などリーダーとしての資質があるかどうかも重視する傾向にあります。
女性が26歳で転職するのは遅くない
女性のなかには「26歳で転職するのは遅いかもしれない」と不安を抱えている人もいるかもしれませんが、26歳はまだまだ若く、長期的な活躍が期待できることや、伸び代があることなどを鑑みても遅いということはまったくありません。
詳細は次項で説明しますが、実際に約4~5人に1人が転職していることもあり、転職市場の需要面からみても遅くないことがわかります。
ただし、未経験業種・職種へ転職する場合は、できるだけ早めに転職するにこしたことはありません。未経験者の場合はポテンシャル採用がメインにとなり、より若い年齢の方が能力以外で評価してもらいやすいためです。
26歳女性における離職率
厚生労働省の「年齢階級別の入職と離職 令和3年1年間の入職率」によると、25~29歳女性の離職率は19.2%です。この年代の約5人に1人は、何らかの理由で離職していることになります。これに対して入職率は17.9%であるため、離職した人の多くが転職に成功していることがわかります。
引用:年齢階級別の入職と離職 令和3年1年間の入職率(厚生労働省)
離職率は10代、20代前半が圧倒的に多くなっていますが、まだ自身の可能性を模索する時期でもあるため、多くの人が離職していると考えられます。
25~29歳になると約20%と少し落ち着いてきますが、20代後半は「転職の最後のチャンス」とも言われる時期です。女性はライフイベントを迎えることなどをきっかけに転職する人が多く、それが理由で離職率が高くなっていると考えられます。
26歳女性に多い転職する理由
厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果の概況」によると、25~29歳の女性の転職理由でもっとも多いのは「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」です。そのほかの理由は次のとおりです。
年齢層 | 割合 |
---|---|
労働時間、休日等の労働条件が悪かった | 18.4% |
職場の人間関係が好ましくなかった | 14.8% |
仕事の内容に興味を持てなかった | 9.0% |
給料等収入が少なかった | 7.2% |
能力・個性・資格を生かせなかった | 6.1% |
会社の将来が不安だった | 3.7% |
「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」ことが第一に挙げられる理由に、社会人としての生活への慣れが挙げられます。働き始めのうちは、「こんなものか」と思っていた労働条件でも、周りと比べることで所属する企業の労働条件が悪いことや、より良い条件の企業があることを知ることになります。
労働条件は生活リズムや生活の質に直結するため、社会人として少し自信がついた20代後半に、もっと理想的な環境を求めて転職を図る人が増えるのでしょう。
ほかにも25歳前後は女性の『第一次結婚ラッシュ』が起きる時期でもあります。結婚によりパートナーと過ごす時間を考えたときに労働条件が悪く映り、改善のために転職に踏み切るケースもあるでしょう。また、先々のライフイベントを見据えて転職するケースも考えられます。
26歳を含む20代後半は、人生最後の転職チャンスとも言える時期です。「生涯働くなら人間関係の良い職場がよい」、「育児中でも助け合える人間関係・職場環境がよい」として、転職活動をする女性が多いことがわかります。
26歳で女性が転職するのは厳しくない
これまで説明したとおり、26歳の女性においても転職自体は難しくありません。しかし、すべての希望を叶える転職となると、難易度が上がるため厳しい転職活動になるでしょう。
そのため現実問題として、働き方や年収、仕事内容、福利厚生などの労働条件において明確な優先順位を決めておく必要があります。
26歳女性の働き方の傾向
厚生労働省の「雇用の分野における女性活躍推進等に関する参考資料」によると、25~29歳の女性の就労形態は下記のようになっています。
年齢層 | 割合 | |
---|---|---|
正規雇用率 | 60% | |
非正規雇用率 | 全体 | 約18~19% |
パート・アルバイト | 約12~13% | |
派遣社員 | 約3% | |
契約社員 | 約3% |
約6割の女性が、正規雇用として就業している一方で、約2割の女性はパート・アルバイトや派遣社員、契約社員などの非正規雇用として働いています。
これは独身なのか既婚なのか、実家暮らしなのか一人暮らしなのかなど、背景によっても異なるためどちらがよいと一概に言えるものではありません。また、バリバリ稼ぎたい人と、家庭を優先したい人など、仕事とプライベートの優先順位によっても選択が変わるところでしょう。
そのため、置かれている状況とキャリアに対する考え方に応じて、正社員を目指すのか、非正規雇用で働くのかを考えることになります。
26歳女性の平均年収
国税庁の「民間給与実態統計調査結果」によると、25~29歳の女性の平均年収は360.7万円です。19~39歳までの年代のなかで、25~29歳の年収が最も高くなっているのは、先に紹介したとおり正規雇用率が60%と半数以上あることが要因と考えられます。
年齢層 | 平均年収 |
---|---|
19歳以下 | 115.9万円 |
20~24歳 | 256.5万円 |
25~29歳 | 360.7万円 |
30~34歳 | 353.1万円 |
35~39歳 | 347.5万円 |
しかし、これはあくまで平均であり、26歳の女性であればこれくらい必要という指標ではありません。年収においても個人個人の背景によって必要な額が変わってきます。
たとえば実家暮らしの場合は、一人暮らしの人よりも年収が低くても生活していけるでしょう。しかし、日々過ごすなかで、「実家から出て一人暮らししたい」となれば、より給料の多い仕事に転職する必要があります。
また、既婚で子持ちの場合、パートナーの年収によっても希望する年収の額が変わります。特に転職により高収入や年収アップを狙う場合は、保有するスキルや転職先の業界・職種選びが重要になるでしょう。
未経験の職種に転職する場合は、入社後の伸び代を考慮して採用されるポテンシャル採用が行われるため年収が下がると考えておく方がよいでしょう。一方で、同業種に即戦力として入社する場合は、転職による年収アップも期待できます。
26歳での転職が厳しい女性とは
26歳の女性でも転職するにはまったく遅くないとお伝えしてきましたが、下記の条件に当てはまる女性の場合は転職が厳しくなることもあります。
「社会人経験がある」と言っても大卒の場合は4年程度であるため、その間に転職を複数回経験しているとなると、1つの企業での勤務歴が短くなります。これは転職市場からの見え方も悪く、「忍耐力のない人」など悪印象を抱かれやすくなります。
また方向性や目的がはっきりしない転職は、転職理由や志望動機にブレが生じるため、言いたいことが伝わりにくく、企業側も採用しづらいです。
そのため、「何のために」転職したいのか、転職して「何を実現したい」のかなどを明確にしたうえで転職活動を行う必要があります。
短期間での転職を繰り返してる人
26歳という年齢で転職を2~3回以上している場合、大卒であれば1つの会社に長くて2年しか在籍経験がないことになります。転職を繰り返していることについて、選考側に納得感のある理由を説明できればよいですが、納得しづらい理由の場合は「すぐ辞める人」「忍耐力のない人」という印象を与えてしまいます。
「石の上にも三年」という言葉があるように、1つの会社に勤めた期間は3年以上あった方が、パッと見の印象は良くなります。そのため、短期間での転職を繰り返している場合は、「精神的に辛い」「挑戦したいことがある」などどうしても辞めたい理由がない限りは、3年を目安に仕事の継続を目指してみましょう。
「何がしたいか」がハッキリしていない人
20代後半に突入すると、新卒時と違いさまざまな現実が見えるようになってきます。特に女性の場合は、将来を見据えたときに多くの人が結婚・出産と仕事の両立に頭を抱えます。日々忙しいなかで、自身が仕事においてもプライベートにおいても「何がしたいか」がわからなくなるケースも多いでしょう。
その状態で転職活動したとしても、企業には何も伝わらずに不採用となる可能性が高いです。そのため、まずは忙しいなかでも時間をとって、「何がしたいのか」「どういったことに喜びや楽しさを感じるのか」を深掘りしてみましょう。
自分の価値観をとことん突き詰め、自身がやりたいことが明確になれば、志望動機や自己PRにも一貫性が出てくるため、選考に通過しやすくなります。
直近でライフステージの変化を具体的に予定している人
企業は、事業が滞りなく進むことを目的に中途採用などの人員補充を行うため、安定的に業務に取り組める人材を求めています。そのため、結婚や妊娠・育児などで安定的な稼働が見込めない人は採用を見送られることも。
特に出産を控えている場合は、産後に一定期間の休暇に入ることを考えると、そうでない場合に比べて不採用となる確率が高くなることは留意しておかなければいけません。
逆に言えば、安定的な稼働が見込めると判断されれば採用される可能性が高まるので、ライフステージの変化による影響が落ち着いた段階で、転職活動を再開するとうまくいく見込みを上げられます。
26歳女性が転職を成功させるポイント
26歳の女性が転職を成功させるためには、下記の視点とそれぞれのポイントをおさえておく必要があります。
転職の視点 | 転職成功のポイント | |
---|---|---|
キャリアプランから考える | 同業種でキャリアアップを図る場合 | ・これまでの経歴と習得してきたスキルを十分に活かせる即戦力としての魅力をアピールする ・現在の環境を捨ててまで別会社に移りたい理由を明確にする |
未経験の異業種にキャリアチェンジする場合 | ・教育体制が整っている会社を選ぶ ・異業種を選択した理由を明確に言えるようにする | |
ライフプランから考える | 結婚のタイミング | ・結婚による生活の変化が落ち着いてから転職する ・キャリアプランを明確にしておく |
出産・育児のタイミング | ・育児が落ち着いてから転職する ・出産・育児を予定している場合は、早めに行動する | |
復職のタイミング | ・やむおえない事情があるなど、転職理由を工夫する |
女性の社会進出が進み、共働きが当たり前となった現代でも、結婚後はまだまだ女性が家事・育児をメインに担うことが多いのが実情です。
特に出産によって一時的な休業期間に入ることもあり、ライフステージの変化がキャリアに大きく影響を与えます。そのため、女性の場合は転職に際して「キャリアプラン」と「ライフプラン」の両面を考慮する必要があります。
優先順位は人それぞれですが、たとえばパートナーの年収が低い場合、特に子どもを希望しているケースでは一馬力では家計が回らなくなるため、女性側も家計を支える必要があります。
こうした場合、同業種でのキャリアアップを選択して年収を上げるか、給与水準の高い異業種へのキャリアチェンジという選択肢が考えられます。
キャリアプランから考えるポイント
キャリアプランとは、将来、どのような仕事に就き、どのような働き方をしたいのかを計画することです。キャリアプランは、仕事に対する考え方が反映されるため、人によってまったく違うものになります。
責任の重い仕事を任されてバリバリ出世したいというキャリア志向の人がいる一方で、出世欲はなく、のんびり仕事したいという人もいるでしょう。このように人の数だけ理想があるので、「これが正解」というキャリアプランはありません。
そのため、まずは自分が仕事に対してどのような考えを持ち、どのような姿勢で取り組んでいきたいのかを深掘りし、理想のキャリアプランを計画してみましょう。
同業種でキャリアアップを図る場合
現職に不満はないけど環境を変えたい、ステップアップしたいと考えている場合は、次のポイントを意識して転職活動を行いましょう。
- 転職先の会社の選び方:現職で不満に思っている点を満たせる企業を選ぶ
- 面接対策:より活躍できる環境に身を置きたいなど、ポジティブな内容を伝える
- 転職後の働き方:これまでの経験やスキルを活かしたうえで、転職前と転職先の企業の良いとろころを融合させ、企業に新たな発想をもたらせるようにする
同業種で転職によりキャリアアップを図る場合とは、たとえば現職では昇進が難しいケースが考えられます。ポジションが空かないのか、もしくは制度的に上を目指しにくいのか、いずれにしろ会社選びの際にそうした点を満たせる企業を探す必要があります。制度的に難しい場合は、試験制度を導入している企業や評価基準が明確な企業を選定する、といった具合です。
転職の直接的な理由が現職における不満だったとしても、そのまま伝えてしまうと他責思考など、ネガティブな印象を与えてしまいます。そのため、「やる気次第で昇進できる制度があることに魅力を感じた」など、ポジティブな言い方になるよう伝え方を工夫する必要があります。
転職がうまくいったあとは、即戦力でありつつも、同時に転職先では「新人」であることは忘れないように仕事に臨みます。業務に慣れている面もありますが、26歳はまだまだ若手です。転職先の企業のやり方に慣れることを第一に仕事に励み、慣れてきた段階で前職時代の取り組みなどを少しずつ取り入れていくようにしましょう。
未経験の異業種にキャリアチェンジする場合
20代後半からは即戦力採用が主流になるため、ポテンシャル採用は非主流となります。しかし、若さと社会人経験をバランスよく持ち合わせる年齢である26歳は、まだまだポテンシャルによる採用が利きます。そのため、異業種にキャリアチェンジするのにもちょうど良い年齢です。異業種にキャリアチェンジを図る場合は、次のようなポイントを意識してみましょう。
- 転職先の会社の選び方:教育体制が整っている会社を選ぶ
- 面接対策:興味を持ったきっかけや前職で得た知識・スキルとの親和性が高いなど、熱意を持って伝える
- 転職後の働き方:「見習い」のつもりで知識やスキルをいち早く吸収できるよう尽力する
異業種にチャレンジする場合は、教育体制が整っているかどうかが重要です。ポテンシャルを活かすも潰すも環境次第であり、十分な教育を受けられない場合は転職先で成長できずに、再度転職を検討しなければいけなくなります。
面接においては、「業界に興味をもったきっかけ」を明確に言えることが重要です。またあわせて「前職で得た知識・スキルとの親和性が高い」など、未経験だけど役に立つことをアピールできると好評価を得やすいでしょう。
社会人歴が4年以上あったとしても、異業種に転職した場合のキャリアはゼロからのスタートになります。新卒よりは社会人の基礎ができている分のドバンテージがありますが、その業種においては新人であるため、知識やスキルをいち早く吸収できるよう尽力しましょう。
ライフプランから考えるポイント
26歳は徐々に周囲が結婚や妊娠・出産を経験する年齢であり、友人知人からの報告に自身もライフイベントを意識し出す年齢です。なかには直近でこれらを予定している人もいるため、この時期の転職ではライフプランの変化も考慮しておく必要があります。
具体的には「産後も復職しやすい職場に転職したい」や、「子持ちでも独身女性や男性と変わらず、キャリアを積める制度が整っている職場が良い」など、ライフプランを含めたキャリアプランの形成が求められます。
特に産後も仕事を続けたいという女性においては、選ぶ会社によって「出産を機に退職を余儀なくされる」など、思い描いたキャリアを実現できないケースもあります。
そのため、既婚女性やワーキングマザーに優しい制度やサポートがあるかどうかは、転職の際に重視すべきポイントになります。
結婚のタイミング
厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果の概況」によると、各年代で結婚を機に転職を決めた女性の割合は次のとおりです。
年齢層 | 割合 |
---|---|
19歳以下 | 0% |
20~24歳 | 1.6% |
25~29歳 | 5.3% |
30~34歳 | 2.7% |
35~39歳 | 1.2% |
40~44歳 | 1.3% |
同棲してそのまま結婚した場合は、結婚による環境の変化はそれほどないかもしれませんが、そうでない場合は、一人暮らしであっても実家暮らしであっても結婚してから環境がガラリと変わります。この変化は仕事にも多少の影響をもたらすことが予想されます。
たとえば、実家暮らしが長い場合は、家事をする負担が増えることにより疲れが取れず、仕事の効率が下がるでしょう。反対に、パートナーと暮らしはじめたことで生活にハリが出て、仕事に邁進できるという人もいます。いずれにしても多少の影響がでることを考慮して、プライベートの状況が落ち着いてから転職を行うのがおすすめです。
この段階で転職をする際には、2人の今後を見据えた会社選びが重要です。たとえば子どもを持つ持たないからはじまり、子どもの人数、家事育児の割合など、家族計画によって勤務形態や勤務時間、福利厚生の内容が変わってります。
将来設計に合わせて、転職先に求める条件をリストアップしていけば、キャリアもプライベートも充実した人生を送りやすくなります。
出産・育児のタイミング
厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果の概況」によると、25~29歳の女性で「出産・育児」を理由に転職した女性の割合は1.4%です。
年齢層 | 割合 |
---|---|
20~24歳 | 0.3% |
25~29歳 | 1.4% |
30~34歳 | 5.2% |
35~39歳 | 2.6% |
40~44歳 | 3.7% |
26歳が含まれる20代後半は体力的にもまだ若く、仕事と家事・育児の両立もしやすい傾向にあります。しかし、特に子どもがまだ小さいうちは、病気をしやすいため安定的な稼働が見込めません。そのため、出産・育児のタイミングで転職活動をしてもほぼ採用されないと考えておきましょう。
今後予定がある場合は、妊娠前に転職活動を終わらせておくのがおすすめです。ただし、既婚者の場合はいつ産休に入るかわからないことから、企業側から早期離職を懸念されます。
プライベートなことなので、詳細な計画を話す必要はありませんが、もし聞かれたら「しばらく予定はありません」と回答するか、復職後に明確なキャリアプランを持っていることを示せれば、採用の可能性を高められるでしょう。
復職のタイミング
現職で子持ち社員に優しい制度があったり、お互いに助け合う雰囲気・風土が醸成されていたりする企業の場合は、転職の必要はないでしょう。しかし、子持ちに厳しい環境であったり、育休中に望まない配置転換や雇用形態の変更を強いられたりするなど、復職のタイミングで転職を検討するケースもあります。
そうした場合は、復職してからでは身動きが取りづらくなるため、育休中から行動するのがおすすめです。企業によっては育休中の転職活動に難色を示す場合もありますが、やむを得ない事情があることを示せば受け入れてくれる企業もあります。
転職先に選ぶのは、女性の活躍を推進している企業です。たとえば女性の活躍を応援していることを示す「くるみん認定」や「えるぼし認定」を取得している企業であれば、子育てに関しても理解を得やすく、ワークライフバランスを取りやすいでしょう。
26歳女性が未経験の仕事に転職するメリット
26歳の女性が未経験の仕事に転職する場合、下記のようなメリットがあります。
特に転職未経験の場合は、1つの職業しか経験していないため、現職が天職かどうかの判断材料もない状態です。その点、未経験の業種を候補に転職活動していると、自身が知らなかった職業に数多く出会うことになります。そのなかで天職との運命の出会いを果たす可能性もあるでしょう。
また、将来的にライフステージの変化を予定している場合は、その変化に備えやすくなります。福利厚生面がしっかりしている企業に転職しておけば、キャリアもプライベートも諦めることなく、理想の人生を歩める可能性を高められます。
自分に合った仕事に巡り合える可能性がある
世の中には数多くの職業が存在します。26歳で転職を複数回繰り返していたとしても、経験した職業はそのうちのいくつかにすぎず、まだ経験したことのない仕事のなかに「今よりもさらに自分に合った仕事」がある可能性も十分考えられます。つまり、未経験の業種への転職は、天職に出会う可能性を上げる方法でもあるのです。
特に現職が向いていないと感じる場合は、未経験業種への転職を検討してみましょう。キャリアの方向性が見いだせない場合であっても、求人情報を眺めていたら興味を引かれる職種や企業が見つかるかもしれません。
また、転職サイトなどにある「性格診断」を試すことで、自分では向いていないと思っていた仕事が実は向いている可能性があることを知り、それが天職になるケースもあるでしょう。
未経験の仕事に転職するなら早めの方が望ましい
繰り返しになりますが、20代後半になるとポテンシャル採用から徐々に即戦力採用に切り替わります。年齢が上がるほどにこの傾向は強くなり、それとあわせて未経験業種への転職の難易度も上がります。
つまり、未経験業種への転職はポテンシャル採用が狙える若いうちの方がよいということです。26歳は20代後半のなかでも若い部類に入るので、未経験業種への転職の絶好のチャンスとも言えるのです。
福利厚生などライフステージの変化に備えやすい
現職に結婚休暇や産前産後休業、育児休業をはじめとするライフイベント向けの福利厚生がない、または心もとない場合、これらが充実した企業に転職することで来るライフステージの変化に備えられます。
特に妊娠・出産、介護に関する福利厚生が整っていない場合、それらのイベントを迎えた際にキャリアが途絶える可能性があります。世帯年収などの状況にもよりますが、共働きが増えている現在において、可能であればキャリアは継続しておきたいものです。
26歳のこのタイミングで福利厚生が充実した企業に転職することで、今後のライブイベントによってキャリアを断念する不安を軽減できます。
26歳女性が未経験の仕事に転職するデメリット
目的や目標あっての転職であれば、26歳の女性が転職することにデメリットはないと言えます。しかし、「何がしたいかわからない」状態で転職活動をした場合、転職によって次のような状態になるリスクがあります。
- 下がった分の年収と引き換えに得るものがない
- 同じような人間関係に悩まされる
- 仕事に対する価値観や意味が醸成されない
未経験業種・職種への転職は一般的に年収が下がります。そればかりか覚えることや慣れない作業が多く、また人間関係も一から構築する必要があるため、精神的・体力的なストレスが付きまといます。
それをカバーするだけのやる気ややりがい、目的などがあれば別ですが、これらがない場合は、「何のために転職したのか」と後悔することになるでしょう。
こうした事態を避けるためには、「なぜ転職したいのか」「どういった働き方をしたいのか」「働くうえで何を大切にしたいのか」など、自身のライフプランとキャリアプランの両面から理想を追求し、その理想を叶えるために転職先に望むことを明確にしたうえで、転職活動を行う必要があります。
26歳女性がスキルなしで転職成功させるポイント
26歳の女性がスキルなしで未経験業種への転職を成功させるためには、下記のようなポイントをおさえておく必要があります。
自身が興味のある業界に進めるのが理想ですが、転職先の方向性に迷う場合は未経験でも採用されやすい業界や職種を選ぶのも一つの手です。また、これに加えて特別な資格を必要としない職種を選ぶことも、未経験業種への転職を成功させるポイントです。
一人で転職活動するのが不安な場合や、短期で転職を決めたい場合は、転職のプロであるキャリアアドバイザーからのサポートを受けられる転職エージェントを活用することも検討してみましょう。
未経験でも採用されやすい業界を選ぶ
数ある求人のなかには、「未経験OK」や「スキルなし歓迎」などと記載があるものもあり、そうした求人を狙うことで未経験でも採用されやすくなります。特に人材の流動性が高いWeb業界や、需要の高騰により人手不足が深刻化しているIT業界では、積極的に未経験者を採用しています。
未経験でスキルなしなことを不安に思うかもしれませんが、これらの業界ではスキルがなくても働けるうえに、スキルは入社後の業務で身に付ければ良いという「OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)」の考え方をする企業が多いため、スキルがないからと負い目を感じる必要はまったくありません。
- Web業界
- IT業界
【未経験でも積極的に採用する業界で働く女性の口コミ・評判】
20代後半 / 正社員 / ルートセールス・代理店営業 / 役職なし
女性も活躍できるチャンスがたくさんあります。男性と同様の昇進も可能です。IT業界はスキルや実績を重視するので、性別に関係なく評価されます。女性の視点や感性も必要とされています。…続きを読む
20代後半 / 正社員 / プログラマ(オープン系・WEB系) / 役職なし
未経験でも平等に経験を得ることができ、チームリーダーへの昇進なもが見込めるので、実力があれば性別に関係なく活躍できる環境です。…続きを読む
20代後半 / 正社員 / プログラマ(オープン系・WEB系) / 役職なし
プログラマーという専門的な知識が必要な仕事ではありましたが、IT未経験であっても積極的に採用してくれ…続きを読む
資格なしでも就ける職種を選ぶ
国家資格などの特別な資格がなくても働ける職種を選ぶのも、未経験・スキルなしの転職を成功させるポイントです。たとえばセールス職やエンジニア、事務職などは資格がなくても就業できます。
このなかでも年収アップを期待したい場合は、セールス職またはエンジニアがおすすめです。セールス職は成績によりインセンティブが付くことが多く、エンジニアはDX化による需要拡大によりニーズが高まっているためです。
就業時間の安定性を重視したい場合は、基本的に残業が少なく、土日も休みのことが多い事務職への就業を目指しましょう。
- セールス職
- エンジニア
- 事務職
【資格なしでも就ける職種で働く女性の口コミ・評判】
20代後半 / 正社員 / カウンターセールス・内勤営業 / 役職なし
各個人の頑張りに応じて男女平等に評価され、若い女性にも昇進の機会が多く与えられています。本人の希望があれば、女性でも外勤の仕事を任せられます。…続きを読む
20代後半 / 正社員 / プログラマ(オープン系・WEB系) / 役職なし
年収・評価についてですが、エンジニアとしての技術レベルに応じて年収が設定しているところがわかりやすくていいと思います。そのおかげで、何ができるようになるとこの年収になるのかわかるのでモチベーションが保ちやすいです。…続きを読む
20代後半 / 正社員 / 一般事務 / 役職なし
土日休みで、残業もほとんどなく、産休育休もとりやすい環境です。毎日決まった仕事をやり続けるので大きなトラブルもあまり起きません。女性が多いので人間関係もありますが仕事を進めやすいです。…続きを読む
エンプロイアビリティをアピールする
エンプロイアビリティ(employability)とは、「Employ(雇用する)」と「Ability(能力)」を組み合わせた造語で、直訳すると「雇用され得る能力」です。時代に左右されない専門性の高い知識・スキルを有している場合、他社からも雇用されやすくなります。
ほかにも、新たなサービスの登場で必要になった職種におけるスキルや能力を有していたり、同じ業界で評価され続ける能力・スキルがあったりする場合もエンプロイアビリティがあると言えます。
汎用的なスキルを持つ人は優秀な人材であることが多く、未経験の仕事でも活躍が期待できます。そのため、エンプロイアビリティをアピールすることで未経験業種への転職を成功させやすくなるのです。
転職エージェントを活用する
転職先を探す方法は複数ありますが、未経験・スキルなしで転職する場合は、転職のプロであるキャリアアドバイザーの転職活動サポートが受けられる「転職エージェント」の活用がおすすめです。
転職活動のサポートとは、求職者の特性を考慮して最適な求人を紹介したり、面接対策や日時の調整、就業時の給与交渉をしてくれるものです。
スキルの有無に関係なく自力で活動するよりも良い条件での転職が期待できるため、未経験・スキルなしでの転職は転職エージェントを積極的に活用していきましょう。
26歳女性におすすめの転職先の探し方
最後に、26歳の女性が転職先を探すのにおすすめの方法を紹介します。
方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
転職エージェント | ・選考対策のサポートを受けられる ・自分の客観的な市場価値を計れる | ・自分のペースで活動を進めづらい ・担当者によってサポートの質が異なる |
転職サイト | ・自分のペースで転職活動ができる ・求人数が多く、幅も広い | ・自力で求人を探す必要があり、時間がかかる |
26歳は転職市場からのニーズも高いため、自分で転職先探しから選考対策まで行う転職サイトでも成功しやすいでしょう。しかし、先にも挙げたとおり、複数回転職をしている場合や、自分でも何がしたいかわからない場合は、転職活動が長引き、なかなか決まらない状況に転職自体を諦めることになりかねません。
目標や転職理由が明確な場合は転職サイトでもよいですが、一人での転職活動に不安が残る人や転職における方向性が不明瞭な人は、転職エージェントの活用がおすすめです。
転職エージェント
転職エージェントは、転職のプロであるキャリアアドバイザーからのアドバイスを受けつつ、転職活動ができるサービスです。希望する働き方や年収、勤務地などの条件をもとに企業とのマッチングを行ってくれます。
希望条件が定まっていない場合であっても、面談によって適性を判断し、方向性を示してくれるので、一人で転職活動を行うよりも最適な業界・職種に進める可能性が高まります。
また、選考対策も行ってくれるため、一人で転職活動に取り組むよりも短期間で内定先が決まる傾向にあります。具体的には履歴書・職務経歴書の作成・提出から面接のスケジューリング、労働条件の交渉まで対応してくれるため、年齢やライフステージの変化による影響に不安を抱えている人でも、安心感を持って転職活動に取り組めるでしょう。
特に一人での転職活動が不安な女性や、現職や子育てに追われて転職活動に割く時間があまり取れない女性におすすめの方法です。また、転職エージェントでは非公開求人も多く保有しているため、今より好条件の転職を成功させたい女性は積極的に利用していきたいサービスです。
女性限定の転職エージェント「SHE HUBエージェント」 SHE HUB転職エージェントは 自分らしく、キャリアを築きたい女性の転職を 全力で支援する転職サービスです。 自己分析診断結果やカウンセリングを通じで女性の「ホンネ」を引き出します。アドバイザーは全員女性でかつ、キャリアアップを実現したスタッフのみ。安心してあなたのキャリアを相談できます。 |
転職サイト
転職サイトは数多く掲載されている求人のなかから、希望条件などによって応募先を選べるサービスです。転職サイトにもスカウト機能があり、適性に応じた求人を紹介してくれますが、機械的に選出していることも多く、精度が低い懸念があります。
一方で、幅広い業界・職種の求人が掲載されているため、未経験の業界・職種への転職を考えている女性におすすめのサービスです。自身で求人を探して応募するため、マイペースに転職活動ができることから、転職先をじっくり吟味したい女性に向いています。検索条件も細かく設定できるため、こだわりがある場合にもおすすめです。
ただし、企業選びから選考対策、就業条件の交渉など、転職に関わるすべての活動を自分一人で行う必要があるため、内定を勝ち取り入社するまでを自力で走りきる体力・精神力がないと途中で転職を断念する可能性が高くなります。こうした点に不安を感じる女性は、先に紹介した転職エージェントを利用するか、両サービスをうまく併用するようにしましょう。
転職サイト、転職エージェントのどちらの方法にしても、転職を成功に導くためには企業の内情まで把握したうえで入社する必要があります。そのため、企業選びの段階で実際に就業している女性の口コミや評判を把握することが大切です。「SHEHUB」では、実際に働いている女性の口コミを掲載しています。HPや求人情報からではわからないリアルな口コミ・評判を確認できるので、転職先選びの参考にぜひ利用してみてください。
まとめ:26歳女性の転職は売り手市場
フレッシュさもあり、社会人としての基礎や基本的なビジネススキルを有している26歳は転職において売り手市場です。もし年齢や性別で転職を迷っているとしたら、それほどもったいないことはないので、思い切ってチャレンジしてみましょう。ただし、26歳といえど転職の際には戦略が必要です。一人で転職活動を進められる場合はよいですが、自信がない場合は転職エージェントもうまく活用しましょう。
さらに大切なのが、表面からは見えてこない転職先企業の内情です。女性が活躍できる環境か、ワーキングマザーでも働きやすい環境が整っているかどうかは、26歳女性において重要なポイントになるので、気になる企業が見つかったらぜひSHEHUBで検索して、リアルな実情を確かめてみてください。