ライフステージの変化により、男性よりも働き方にも影響が出やすい女性にとって、成果・実力主義であり、ワークライフバランスが取りやすいことから、ママになっても働きやすい外資系は魅力的な転職先候補の一つです。
しかし、「自分が外資系企業に向いているのか分からない」、「どういったスキルや特性を求められるのだろう」など、日系企業との違いに不安を覚える女性も多いでしょう。
そこで本記事では、外資系企業の特徴から、外資系企業への転職がおすすめの女性の特徴、求められるスキル等を網羅的に解説。外資系企業への転職における悩みや心配ごとを解決できる内容になっているので、外資系企業への転職を検討している女性はぜひ参考にしてください。
- 外資系への転職は人材要件を満たしていれば性別や年齢、職種経験の有無は関係ない
- 外資系は成果・実力主義であるため、性別関係なく適切な評価を受けられる
- 外資系企業への転職方法は、転職エージェントを活用するのが一般的
- ハードワークになりやすいなど、外資系にもデメリットがある点には注意が必要
- 表面的な人気に影響されず、女性のリアルな口コミから実際に人気の理由を見極め、自分の求める条件に合った職種を探すことが大切
女性の企業口コミ投稿サイト「SHEHUB」 SHEHUBは、女性社員の口コミのみを掲載した投稿サイトです。 一つひとつの口コミを丁寧に審査し、働く女性に価値ある情報を厳選してお届けします。 「求人情報や企業ホームページだけではリアルな職場環境がわからなくて不安」という方は、職場環境や働いている人の満足度、復帰後の仕事の状況など、女性社員の本音を探し、就職活動・転職活動に役立てましょう。 |
女性の転職時に知っておきたい外資系企業の特徴
外資系企業は、次のような点で日系企業とは異なる特徴があります。
日系企業のなかには、年功序列で昇格・昇給が決まる文化が色濃く残る企業も多くあります。一方、多くの外資系企業では成果・実力主義を採用しているため、女性であってもライフステージの変化に対応しながらキャリアを積める可能性が高くなります。
そのため、一般に言われる「外資は年収が高くて男女の待遇差が激しい」は間違いで、男女関係なく成果・能力に応じて適切に評価される環境にあります。
また、日系企業では職場によって服装や身だしなみに厳しい規定が設けられていますが、外資系企業では自由度が高く、ファッションで個性を出すことも可能です。
このように外資系企業は総じて日系企業よりも自由度が高く、女性にも活躍のチャンスが多い傾向にあります。ただし、すべての企業に当てはまるわけではない点には注意が必要です。
成果・実力主義が多い
ほとんどの外資系企業は成果・実力主義です。そのため、女性であってもワーキングマザーであっても、実力があり、成果を出せば適切に評価されます。年功序列で昇格・昇給することが多い日系企業に対して、外資系企業が成果主義を採っている背景の一つに企業文化の違いがあります。
日系企業では、経験年数に応じて社員を育成する文化があります。一方で、外資系企業では、即戦力を求める傾向にあるため、成果・実力主義が多いのです。
成果を出せないと退職勧奨(任意の退職を促す行為)が行われるリスクはありますが、年齢や性別、母親など家庭内での立場は関係なく成果のみで評価されるため、個人のアイデンティティに関係なく適切な評価の下で活躍したいと考える女性にはおすすめです。
対して、昇給や昇格に興味がなく、成果を出すよりも楽しさや楽さを優先したいと考えている人にとっては、外資系企業は合わないことが予想されます。
ゼネラリストよりもスペシャリスト志向が強い
日系企業では人材の育成に重きを置く企業が多く、また終身雇用の考えがあるため、入社から数年単位でさまざまな部署を経験させたうえで、最終的に適任と思われるポジションや業務を任せる傾向にあります。
そのため、日系企業に勤める人は、特定の専門分野を持たないゼネラリストとなる可能性が高くなり、転職においては不利に働くケースが多くなることが懸念されます。
一方で、外資系企業では人材に即戦力としての活躍を期待すること、また個人がそれぞれの特定分野に秀でた集団を集めることで大きな成果に繋がるという考え方から、ゼネラリストよりもスペシャリスト志向が強い傾向にあります。
求人の募集条件にも経験年数や具体的な経歴・経験が記載されていることがほとんどで、このことからもスペシャリスト志向が強いことがみて取れます。
そのため、特定の職種で長く勤務した経験がある女性や、特定の分野に精通している女性の場合は、外資系企業への転職活動を有利に進めやすいでしょう。対して、幅広くさまざまな職種・業界を経験してきた女性にとっては前述のような人に比べて外資系企業への転職はハードルが高いと言えます。
服装や勤務時間の自由度が高め
外資系企業は日系企業に比べると、比較的服装や勤務時間の自由度が高めなことで知られています。能力があり、成果を出していれば、服装や勤務時間を厳しく言われることはありません。
ただし、日系企業と同じく業界や企業の方針によってその実態は大きく異なります。たとえば金融業界では、信用が重視されるため、外資系企業でもスーツが一般的です。
接客・サービス業であるホテル業界においては清潔感やマナーが求められるため、ユニフォームの着用が基本で、身だしなみにも一定のルールがあります。また、顧客のニーズに対応するため、勤務時間も厳守しなければいけません。
このように、外資系であってもすべての企業で服装や勤務時間を自由にできるわけではありません。しかし、日系企業よりも自由度が高めな傾向が多いのは事実です。そのため、外資系企業は育児や介護などで仕事とプライベートのバランスを取りたい女性や、仕事をしながらでもネイルや好きファッション、髪型を楽しみたい女性におすすめです。
残業は好まれない
日系企業では残業が多い人に対して、「仕事熱心で真面目な人」というイメージを持つ傾向にあります。しかし、外資系企業では「残業が多い人=定められた時間内で成果を出せない人」と捉えられます。外資系企業であっても繁忙期や業務量に応じて残業が発生することはありますが、基本的には好まれません。
そのため、仕事で成果を出せる能力を持っていることを前提に、子どもの習い事や保育園へのお迎えなどで残業があまりできない女性、オンオフの切り替えをハッキリさせたい女性、プライベートを充実させたい女性には外資系企業がおすすめです。
一方で、ハードワークに頼らずに成果を出す自信がない女性においては、外資系企業での勤務はストレスが溜まりやすくなる可能性が高いです。
ワーキングマザーでも働きやすい
前述のとおり、外資系企業では勤務時間の自由度が高く、残業が少ない企業が多いため、子育てに忙しいワーキングマザーでも働きやすい環境が整っています。
また、ワークライフバランスを重視する企業が多く、出産・子育てに理解がある企業も多いため、結婚や妊娠・出産、子育てなど、女性特有のライフステージの変化によってキャリアを諦めたくない方は、早いうちに外資系企業への転職を視野に入れておくのもおすすめです。
一方、さまざまな職種や業種を経験したい女性や、妊娠・出産を機に退職を考えている女性、キャリアよりもプライベートを優先したい女性にとっては、外資系で働くメリットはそれほど感じられないでしょう。
女性も管理職に就きやすい
日系企業の場合は、たとえ有能な人であっても、近い将来において妊娠・出産の可能性がある女性を管理職のポジションに配置するケースは多くありません。休暇によって、管理職の重要な業務が回らなくなることを危惧するためです。
一方、外資系企業では管理職に就くのに年齢や性別は関係ありません。成果や能力によって適正に評価されるためであり、日系企業に比べて女性の活躍の場が多いと言えるでしょう。
そのため、外資系企業は年齢や性別に囚われずに自身の力を発揮し、キャリアを重ねたい女性にとって理想的な職場となりえます。反対に管理職など責任のあるポジションには興味がない女性は、外資系企業には向きません。
外資系企業への転職がおすすめの女性
これら外資系企業の特徴を踏まえたうえで、外資系企業への転職がおすすめなのは次のような女性です。
簡単にまとめると、外資系企業は個人的な事情やアイデンティティを抜きにして成果・実力で認められたい女性はもちろん、風通しの良い環境を求めている女性、仕事も子育ても頑張りたい女性におすすめです。
男女の性差に関係なく成果で評価されたい女性
繰り返しになりますが、外資系企業は成果主義です。性別や年齢に関係なく、成果や能力によってフラットな評価を受けられます。そのため、ジェンダーへの偏見や差別なしに実力で正当に評価されたい女性におすすめです。
しかし、妊娠中や子育て中、介護などがある場合でも成果を出さなければいけないプレッシャーが付きまとうのは難点です。プライベートの事情がどうあれ、短期間で集中して成果を出す実力が求められる点は、日系企業よりもハードである点は覚悟しておきましょう。
自身の考えや意見に基づいて主体的に働きたい女性
日系企業の場合は、上司からの指示に従って業務を進めるのが一般的です。しかし、外資系企業の場合は、自分がどう思うのか、どうしたいのかといった自分の考えや意見を求められることが多いです。意見を発信するのに入社年次や性別、年齢などは関係ありません。そのため、外資系企業は成果を出すためにできることを考え、主体的に動ける女性に向いていると言えます。
一方で、長く日系企業に勤めていた場合は、慣れるまでそのギャップに戸惑うことがあります。また、ただ考えや意見を主張すれば良いわけではなく、上司や同僚の意見を踏まえたうえでより良いアイデアを出さねばならず、常に考えを巡らせていなければいけない大変さがあるでしょう。
英語の語学力を活かして働きたい女性
業種や職種によっても異なりますが、外資系企業では異なる文化圏の人たちが多く働いているため、企画や状況などを分かりやすく説明する語学力が求められます。
日系企業をクライアントに持つ場合は、それほど高い語学力は求められないかもしれませんが、それでもビジネスレベルの語学力がある方が有利でしょう。
そのため、外資系企業への転職は、留学経験が長いなど英語をはじめとする語学力に自信がある女性におすすめです。なお、現時点で語学力が乏しい場合でも諦めるには時期尚早です。
採用が決まるまでに語学力を鍛えておけば良いだけであるため、転職活動と同時に語学力を高めるべき勉強も並行しておきましょう。
派遣や契約社員でも管理職など役職に就きたい女性
育児や介護などで長い間離職していた場合、いざ社会復帰しようとしても正社員雇用が決まらない場合も多々あります。そうした場合は、派遣社員や契約社員として復帰し、キャリアを取り戻す足がかりにする方法もおすすめです。
その際、成果主義の外資系企業に就労すれば、実力次第で管理職などの役職に就ける可能性も多いにあります。雇用形態に関係なく役職者を目指したい女性にとって喜ばしい環境でしょう。
しかし、この場合も当然ながら高い能力が求められます。ブランクがある分、ほかの社員との実力差を埋めるためのスキルアップは欠かせません。
出産後や子育て中でも働きやすい環境を求める女性
外資系企業は、産後や子育て中であっても働きやすい環境を求める女性におすすめです。勤務時間の自由度が高く、残業が少ない傾向にあることで、ワーキングマザーにとって働きやすい環境が整っているためです。
ただし、ワークライフバランスを取りたくて外資系企業に転職したのに、実際はハードワークでプライベートの時間がほぼ取れないということもありえます。
子育てサポートや育休制度、育休復帰後のポジションなど、働きやすさは企業の方針によって大きく異なるため、転職時には転職先企業の内情をしっかりと把握しておく必要があります。
外資系企業で女性が活躍するために求められるスキルと特性
外資系企業への転職、および転職後に女性が活躍するためには、次のようなスキルが求められます。
外資系企業では、日系企業に所属するよりも外国籍の人とのやり取りが増えます。多種多様なバックグラウンドを持つ人たちと意思疎通を図り協働するためには、多文化を理解するグローバルなマインドセットと語学力が求められます。
また、日系企業のように受動的では仕事ができない人と思われるため、自ら動いてプロジェクトを動かす主体性も重要な要素です。これらに加えて、スペシャリストを求める外資系企業へのニーズを応えなければいけないため、特定分野に対する高いスキルも要求されます。
語学力
語学力は、グローバル展開していることが多い外資系企業で活躍するための基本的なスキルです。働く企業や携わる業務によっても求められるレベルは異なりますが、社内での公用語が日本語以外の場合や、海外とのやり取りが発生する部署で勤務する場合などでは、ビジネスでも通用するほどの高いレベルの語学力が必要です。
また、外資系企業の上層部には日本人は少ない傾向にあるため、現場では日本語が通用したとしても、上司とのコミュニケーションを取るために相応の語学力が必要になるケースも多々あります。出世するほど外国語を使う機会が増えるため、出世も視野に入れている場合は、英語をはじめ、その企業で必要な語学力を鍛えておきましょう。
なお、英語に関していえば、一般的にTOEIC600~700点レベルが求められます。特に語学が苦手な人は、文化的背景やネイティブが実際に使用する生きた英語を学べる映画やドラマなどを観て勉強するのがおすすめです。ストーリーを楽しみながら勉強できるうえに、さまざまな表現方法の習得やリスニング力の向上に役立ちます。
グローバルなマインドセット
外資系企業にはさまざまな国籍の人材が所属しています。さらにクライアントの国籍もさまざまです。多様なバックグラウンドを持つ人たちと一緒に仕事を進めるためには、異文化への理解とその文化への適応力が求められます。
そのため、これまで触れてきた日本文化に基づいた日本特有の考え方や思考への固執は手放す必要があります。外資系企業など、世界で活躍する人材が持つグローバルなマインドセットは、次の3つの要素からなります。
- 国際環境への知識・理解力(知的資本)
- 異文化への興味・順応力(心理的資本)
- グローバルな信頼関係を築く力(社会的資本)
幼少期から培われてきたマインドを塗り替えるのは簡単なことではありません。しかし、絶対にできないことではないため、外国人がよく行くバーに通ったり、異文化交流プログラムやイベントに参加したりするなどして、日本人と外国人との違いに触れる機会を多く持ち、視野を広げるための努力が大切です。
高い主体性
外資系企業では、受け身の姿勢でいると「仕事ができない人」「やる気のない人」と見られてしまいます。個人に与えられた裁量が大きく、「目標を達成するためならやり方は好きにして良い」という文化であるため、目標達成までの方法を自身で考える、もしくは積極的に周囲に聞きに行くなど道筋を立てられる高い主体性が求められます。
また、和を重んじる日本人は周囲と意見をあわせがちですが、外資系企業では同調するだけでは「自分の意見を持っていない人」とみなされます。チームワークを大切にする反面、個々の能力によるチームへの貢献度が重視されるため、多様な文化的背景を考慮しながら、自己主張を行えるバランス感覚が必要です。
主体性を身に付けるためには、会議などで積極的に意見を述べ、自身がその場のリーダーになれるように意識すると良いでしょう。ただし、的外れな意見やアイデアを出してしまっては意味がないため、常日頃から業務やプロジェクトに対する理解促進のための勉強に取り組む努力も求められます。
専門性の高いスキル
外資系企業ではゼネラリストよりもスペシャリストが重宝されるため、特定の分野で高い専門スキルを持つことが求められます。たとえば営業職で転職したいのであれば、成約に繋がるコミュニケーション能力や交渉力、課題発見力、プレゼンテーション能力などが求められるでしょう。
ただ営業部門に所属していただけでは、外資系企業に転職しても成果は出せません。外資系企業へ転職した先の活躍まで見据えて、日系企業でもある程度の成果を出せるよう研修や講習を受けたり、成果を出している同僚にアドバイスをもらって実践したりするなど、スキルアップに挑む姿勢が重要です。
女性の外資系企業への転職に年齢は重要ではない
複数の部署を経験させてゼネラリストを育てる日系企業では、人材育成に時間がかかることや伸び代の面から採用時に年齢が重視される傾向にあります。
一方で成果を重視する外資系企業では、転職時に年齢がネックになることは基本的にはありません。人材要件さえ満たしていれば、40代以上であっても転職のチャンスがあります。しかし、年代によって重視されるポイントが次のように異なる点には注意が必要です。
年齢 | 外資系企業への転職で重視されるポイント |
---|---|
20代 | 成長意欲、成長性、学生時代の経験で得た知識・語学力など |
30代 | 特定分野での5年以上の実務経験、マネジメント経験など |
40代 | マネジメント経験、外資系企業での勤務経験、日系企業の上層部との人脈など |
50代 | 日系企業の上層部との人脈、類似プロジェクトの立ち上げ・成長に関わった経験、役職者・責任者としての能力・専門性など |
日系企業でも同じことが言えますが、外資系企業では年代が上がれば上がるほど、募集されるポジションも高くなり、役職者や責任者として適正なスキルを持っている必要があるため、転職が難しくなってきます。
反対に、職務経歴が3年以上ある20代後半から、これまでに責任ある立場やマネジメントを経験しているであろう40代前半までであれば、外資系企業への転職も有利に進めやすくなることが予想されます。
しかし、本章のはじめに触れているとおり、外資系企業ではあくまで成果を重視することから、転職に年齢はそれほど重要ではありません。実力があれば何歳であっても転職可能であるため、年齢で諦めずにチャレンジすることが大切です。
外資系企業で女性に人気の職種と年収事情
ひとえに「外資系企業で働く」といっても職種はさまざまです、なかでも、転職を検討中の女性に人気の職種は次のとおりです。
基本的には事務系の仕事が多いものの、コミュニケーション能力が求められるようなセールス職も女性に人気の職種です。また、感性がするどく共感性が高い女性特有の気質を活かしたマーケティング職、細かな気遣いが評価されやすいHR職や財務・経理職なども外資系企業を目指す女性に人気を得ています。
マーケティング職:女性の感性を活かせる需要と役割、年収の実態
マーケティング職では、消費者ニーズの分析や競合他社の分析、市場調査、それらを基にした顧客ターゲットの設定などを行います。定性・定量の両面からバランス良く顧客を創造できるうえに共感力の高い女性はマーケティングで活躍できる可能性が高いとして重宝されやすい傾向にあります。
ビッグデータやAIなど、データの取り扱いが当たり前になっている現代においては、WebコンテンツやSNSによるデジタルマーケティングのスキルを持つ人材の注目度が増しています。そのため、デジタルマーケティングに精通している人はチャンスの多い業界です。
年収は800~1,000万円が目安です。日系企業の年収が平均500万円程度であることを考慮すると、転職による年収アップが叶いやすいでしょう。しかし報酬が高い分、求められる成果に対する責任も重くなるため、メンタル面ではハードになることは留意しておきましょう。
【外資系企業のマーケティング職として働く女性の口コミ】
20代後半 / 正社員 / 生産管理・品質管理(機械) / 役職なし
男女平等という文化は深く浸透していて、数字(結果に重きを置く企業のため、性別よりも結果)で評価していると感じます。この「結果が全て」のような感じが逆に辛いと感じることも、正直ありました。…続きを読む
40代前半 / 正社員 / WEBプロデューサー・WEBディレクター / 役職なし
セールス職:女性の対人スキルが光る成功事例と報酬制度の特徴
新規顧客の獲得や営業事務を行うセールス職も、外資系企業への転職で女性に人気の職種です。外資系企業のセールス職は特に保険業界や製薬業界、IT業界での募集が多くあります。井戸端会議など、高い対人スキルや広い人脈を持つママで、ヘッドハンティングされて外資系への転職を成功させた人もいます。
気になるセールス職の年収は700~1,300万円が目安です。ベースの報酬が決められており、歩合で報酬が上がっていくため、年収も高くなる傾向にあります。
【外資系企業のセールス職として働く女性の口コミ】
40代前半 / 正社員 / WEBプロデューサー・WEBディレクター / 役職なし
私の経験では、職場においてほとんど差別や不公平な扱いはなく、男女間の平等な待遇が行われています。皆が公正なチャンスを与えられ、能力と実績に基づいて昇進が進められています。…続きを読む
20代後半 / 正社員 / 生産管理・品質管理(機械) / 役職なし
(休暇は)申請は必要ですが、申請さえすれば許可はおります。産休・育休という理由ですし、休みは取りやすいと環境だと思います。…続きを読む
30代後半 / 正社員 / コールセンター運営・管理 / 役職なし
職場環境はよく風通しの良い職場なので、キャリアアップも可能です。休みなどもライフスタイルに合わせて融通が利きやすいので、長く働きやすいと思います。持ち帰りの仕事もないので、プライベートもしっかり充実できると思います。…続きを読む
HR職:女性の細やかさが評価される役割と魅力的なキャリアパス
HR(Human Resources)とは、人的資源に関する業務全般のことです。採用や労務管理、給与計算といった人材の管理業務を行う人事や総務とは異なり、人的資源の活用を軸に包括的な施策を実施することがメイン業務になります。
採用活動や適切な人員配置など、常に人材・社員と向き合う必要があるため、女性特有の人間観察力や共感力の高さ、細やかさが評価されやすい仕事です。
HRを経たのちには、人事のプロフェッショナルや、採用・労務・人材育成など、人事の特定分野におけるスペシャリストへのキャリアチェンジを行いやすいのも魅力的な点です。また、総務や法務、経理などのスキルを高めて、バックオフィスのゼネラリストを目指すことも可能です。
財務・経理職:論理的思考力を活かせる女性に適した需要と年収
外資系企業の財務・経理職でも、経費精算や請求書・領収書の発行、給与計算など日系企業とやることに変わりはありません。
財務・経理職は日々、お金の流れに関するデータと向き合いながら、たとえば売上が伸びた月や落ちた月など、希望的観測を除き、データから的確な事実を読み取る論理的思考が求められる仕事です。年収は職位にもよりますが、400~1,200万円以上が期待できます。
法務職:女性の視点が重要視される需要とキャリアパスの可能性
外資系企業での法務職に求められる役割は、契約・取引きに関する法務やコンプライアンス、各種許認可などに違反せずに、日本でのビジネスチャンスを掴むための法的サポートです。
そのため、日本の商習慣や文化、国内の法律に詳しい人が求められます。また、契約書の作成やチェックにおいては女性ならではの細かい視点が活かせるでしょう。
法務はデスクワークが多く、緊急案件が少なく時間的拘束も少ないことからリモートでもこなせることが多いため、子育て中のママにもおすすめの仕事です。
専門性が高い分野なのでそのまま法務を極めて管理職になったり、人事や経理など横断的に管理部門を経験したのち、管理部門の責任者や役員を目指したりといったキャリアパスが考えられます。
女性が外資系企業への転職する方法
外資系企業に転職する方法としては、転職エージェントの活用が一般的です。外資系企業は、自社の情報が競合他社に漏れることを嫌うため、求人は非公開であることが多いです。
そのため、採用活動もクローズドで行われるケースが多いですが、転職エージェントを活用すれば非公開求人も紹介してもらえるため、効率的に外資系企業の情報収集が可能です。
さらに、外資系に強い転職エージェントに登録すれば、英語でのレジュメ作成や添削、英語での面接といった支援も受けられます。外資系企業への転職の近道であることは間違いないため、活用しない手はないと言えるでしょう。
また、転職エージェントに任せるだけでなく、実際に就業している女性からの口コミ・評判を通して、その企業の実態を知ることも大切です。「SHEHUB」では、企業に対する女性社員からの口コミ・評判を掲載しています。気になる外資系企業が見つかった場合は、ぜひSHEHUBをご活用ください。
女性の企業口コミ投稿サイト「SHEHUB」 SHEHUBは、女性社員の口コミのみを掲載した投稿サイトです。 一つひとつの口コミを丁寧に審査し、働く女性に価値ある情報を厳選してお届けします。 「求人情報や企業ホームページだけではリアルな職場環境がわからなくて不安」という方は、職場環境や働いている人の満足度、復帰後の仕事の状況など、女性社員の本音を探し、就職活動・転職活動に役立てましょう。 |
女性の外資系転職に強いエージェントの選び方と活用法
ここからは女性の外資系転職に強いエージェントの選び方と活用方法を紹介します。
外資系に強い転職エージェントの特徴と選定基準
外資系企業への転職に強い転職エージェントの特徴は次のとおりです。
- 外資系企業の求人数が多い
- 特定の業界に特化している
- 外資資本の転職エージェント
外資系企業の求人数が多いエージェントの場合、自身に最適な求人に出会える確率が高く、転職の可能性が広がります。特に希望する業界がない場合は、巡り合わせを期待して求人数でエージェントを選ぶのもありでしょう。
一方、外資系でも特定の業界への転職を希望する場合は、その業界に特化したエージェントを選ぶことをおすすめします。特定企業に特化したエージェントは、日系企業だけではなく、その業界の外資系企業の求人も多く扱っているためです。
また、他では見つからない外資系の求人に応募したい場合は、ランスタッドなどの外資資本の転職エージェントがおすすめです。日系企業をメインに取り扱う大手総合転職サービスでは見つからない求人も取り扱っているため、選択肢を増やせます。
転職エージェント面談での効果的な情報収集:女性向けアドバイス
外資系企業と一口で言っても、企業風土は一様ではありません。実際に入社してから「思ったより働きにくい」と感じることもあるでしょう。そうした採用ミスマッチを避けるためにも、転職エージェントは有効活用できます。
企業の内情や業界に精通しているキャリアコンサルタントに相談することで、さまざまな企業の内情を収集できれば、より自身にフィットする企業を見つけやすくなります。
たとえば外資系企業への転職において、海外での就業経験は有利に働きますが、必須ではないと考える企業もあります。さらに、海外での就業経験がある人とそうでない人では、用意されるポジションが異なるケースもあります。女性特有の事象で言うならば、産休・育休への考え方もチェックしておきたいポイントです。
こうした考え方や企業風土に関しては、転職エージェントのキャリアコンサルタントが強い味方となってくれるため、面談では積極的に質問するようにしましょう。
未経験女性でも挑戦できる外資系企業への転職方法
「外資系への転職は未経験だと難しいのでは?」と考える人もいるでしょう。しかし、前述のとおり求められる人材要件を満たしていれば、経験の有無はあまり重視されません。
未経験の職種・業界であっても、保有している資格やスキルによってポテンシャル採用もありえます。また、過去の経験や強みが企業風土や募集職種の条件にマッチしたことで、未経験でも採用された事例もあります。
なかでも人手不足の傾向にあるコンサル業界やIT業界、保険業界などは未経験からでもチャンスが巡ってきやすい傾向があります。なお、転職サイトのdodaにおける『2024年8月時点で、未経験OKの外資系企業の求人数』は599件となっています。
経験、未経験を含む外資系企業の求人が5,704件あることに比べると未経験OKの求人数は10分の1程度になりますが、それでも比較的多いといえるためチャレンジする価値はあるでしょう。
外資系企業で働く女性が直面する課題と対策
外資系企業への転職が成功した場合には、下記のような課題に直面する可能性があることに留意が必要です。
成果・実力主義であるため、成果を出すためにハードワークになることが懸念されます。また、世界各国に支店やクライアントを持つ企業では、時差の関係で深夜・早朝にミーティングが開催されることもあります。
そして最大の懸念点は日本からの撤退です。事業撤退の場合は部署異動程度で済むかもしれませんが、会社ごと撤退するとなると解雇になるため、無職になってしまう可能性も否めません。
深夜や早朝にミーティングが設定されることがある
海外の本社やクライアント企業とのやり取りも多い外資系企業では、時差の関係でミーティングが深夜・早朝に設定されることもあります。現地の昼間が日本の夜間に該当する場合は、生活リズムに影響が出やすくなるでしょう。
小さな子供を持つワーキングマザーは寝かしつけの時間に被ったり、ミーティングの物音で深夜に子どもが起きてしまったりなど、家族の生活リズムが崩れる心配も出てきます。
これを避けるには時差計算ツールを活用し、参加者全員の都合がつく時間帯を割り出してミーティングを設定する、もしくは時差によって地域を分け、同じ内容のミーティングを2回行うなどを提案する必要があります。
成果にシビアになりハードワークになりやすい
「UP or OUT(昇進か退職か)」という言葉があるほど、外資系企業では成果にシビアです。日本の法律に則って営業しているため成果が出せなければ即解雇ということはありませんが、改善プログラムを実施し、進退についての検討を促される可能性はあります。
そのため、成果を上げるために自ずとハードワークに陥りがちです。また、時差によりハードワークを余儀なくされるケースもあります。
すべての外資系企業でハードワークになるわけではありませんが、リアルタイムでのコミュニケーションが重視される金融業界などでは、時差の関係で真夜中まで仕事をするのが当たり前になることも珍しくありません。職位が上がれば上がるほどやることも増えるため、さらに厳しい労働環境になることが予想されます。
できるだけハードワークを避け、ワークライフバランスを重視したい場合は、リアルタイムでのコミュニケーションが求められない業界や、時差が少ない地域に本社やクライアント企業がある外資系企業に転職するのがおすすめです。
また、業務においては無駄な仕事はせず、成果を出すための効率的な方法を常に考え抜くことで成果を出しつつ、ハードワークを避けられるように自ら努力しなければなりません。
日本から撤退する可能性もある
外資系企業の事業展開および撤退の決定権は、海外にある本社にあります。本社の方針によっては日本からの撤退もありえ、それに伴い職を失う可能性も十分に考えられます。「安定した環境」とはかけ離れている環境で日々働くことになるため、安定性を求める人にとっては不安の大きい職場となるでしょう。
ただし、日本に進出している外資系企業は日本の法律に則って営業しているため、解雇予定日の30日前までに予告する義務があります。そのため、撤退が決まったとしても突如無職になるわけではありません。最低でも30日間の猶予があるため、この間に転職活動を進め、次の就業先を見つけておくなど対処します。
まとめ:実力があれば女性の年齢になく活躍できる外資系企業
外資系企業は日系企業と違い、成果・実力があれば年齢や性別、家庭での役割など関係なく活躍できるチャンスの多い環境が整っています。そのため、日系企業での働き方に疑問を感じる女性や、妊娠・出産など女性特有のイベントによるキャリアの断念をしたくない女性におすすめです。
人材要件さえ満たしていれば、転職も難しくないため、女性としてより働きやすい環境を求めるためにも外資系企業への転職にチャレンジしてみてください。ただし、外資系企業であっても企業によって多少なりとも事情が違ってきます。
「こんなはずじゃなかった」と後悔することを避けるためにも、転職活動の際には「SHEHUB」で実際に働いている女性社員による口コミ・評判を確認しておきましょう。